宇野常寛 『雑誌の作り方特別講義』まとめ
宇野常寛 『雑誌の作り方特別講義』
行ってきたのでコンテキスト無視の自分解釈でまとめてみた。
なのでニュアンスとか本人の意図と違うところがあるかも。 ご了承ください。
雑誌
雑誌の役割
- 人々のライフスタイルを投影
- 世界観の提示
雑誌の性質
- 雑誌は興味があるものからないものへ伝搬させる性質がある
- スマホだと自分が興味あるものだけで、雑多なコンテンツに出会わなくなってしまう
- 雑誌が一番ブランディングしやすく、手っ取り早く世界観を伝えやすい
- 雑誌は自己表現や自己実現の手段であるべき
人間のバイオリズム、技術進歩によって雑誌は衰退する運命にある
- サブカルに強くなるため雑誌で情報収集される時代があった
- スマホ等の登場により、Web 媒体に先を越されてしまうようになった
- 今となっては週刊、月刊のペースでは情報が古すぎる
- 宇野氏が責任編集している PLANETS は約 1 年おきに刊行されている
政治 → 文化 → 経済 (今ここ)
- かつての政治、サブカルに強い奴がマウントを取れる時代は終わり、起業家や Tech に強い奴が物事を語るようになった
- 国家権力こそ未だ圧倒的だが、私企業の経済成長によって容易に法律と世の中が変わってしまうようになった
他誌
- サラリーマンのコンプレックスにつけこんだのが NewsPicks
- 頭が良いことを誰にでも伝わるように噛み砕くのがほぼ日
- 赤字を出すルサンチマン的ヘイト本やコンプレックス商法に依存しないで、リクームできる付加価値のある本を高い値段で売れるようにしていくべき
Planets
- 雑誌そのものが売れなくてもそのブランドを作ることに意味がある
- 読者の感度と偏差値が高いものをつくる、あえて噛み砕かない内容にする
- 自分が読みたい雑誌は自分でお金を出して作ればよいと考えた
- 仮に自分ならこうするという建設的な対案を書きたかった
- 書籍だと相応の期待に応えないといけないのでハードルが高い
- web マガジンともいずれ連動させる
現代の人々が求めているのはリアルタイムか時間をかけた超大作
Planets 10 号
戦争について
- 書きたいテーマとはいえ、部数が落ちることがハッキリと分かっていた
- 10 号という節目で過去の号の特集を今やったり・過去の自分がやりそうなことも企画したが、結局今やりたいことを選んだ
- キャッチーな導入にして、目次を作り、本題に戦争というテーマを持ってきているが、通して読むと流れが繋っている
- 顔である猪子寿之と落合陽一を最初と最後に持ってきた
表紙、デザイン
- 俯瞰してる、圧倒的に美しいものという意味で衛星写真の表紙に決まった
- 読み進めると視点が落ちてくるという写真コンセプトになっている
- SNS アイコンのようなフラットな表紙ロゴ。中身は多様なコンテンツという性質上、表紙は入っていきやすいデザインにしている
- イラストは基本的に使わない。発注の仕方で素材がピックできてしまうと Controllable で、ありのままではないので好まない
- イラストが一部にあるのはそこだけ外注しているため
座談
- 対話はクオリティーコントロールが難しい
- 散文形式は編集が大変なのと読みにくいから会話調。時代のニーズにもあっている
- 座談は各々がテーマに対して総論で Yes という立場であっても、各論で No を持っていないと成立しない
流通の優先順位
インタビュー
- 肌感で潜在レベルで気付いているけど未だ言語化できていないことを引き出す
パトレイバー2
- めっちゃ面白いらしい