30代だけど「20代エンジニアのためのプログラマー勉強法」 に参加したので Matz の話をまとめてみた
30代だけど「20代エンジニアのためのプログラマー勉強法」 に参加したので Matz の話をまとめてみた
2018/09/29
まつもとゆきひろ / Matz
質疑応答に使われたハッシュタグ: #プログラマー勉強法
背景知識の活用
勉強、メタファー、抽象化 して理解しやすいようにする。類似性からパターン抽出する
抽象化のデメリット
- アーキテクチャ宇宙飛行士
- 抽象化のモレ
- Over Simplyfy
- 違いの無視がある (違いの重要性)
- 勉強法は科目によってちがう
苦手克服 vs 得意を伸ばす
学生時代のテストなら点数の伸びしろがある苦手科目の克服が重要
しかし社会人の勉強に100点満点という上限がない
→ 得意を伸ばすのが良い戦略。苦手があるのはよくないみたいな概念は無視せよ
その他、対立する概念
- 記憶 vs 把握
- 知識 vs インデックス
- 試験 vs 常在戦場
- 一次元 vs 多次元
- メイン vs サブ
- 間接的 vs 直接的
- 安定 vs 変化
成功する確率を高める要素
- 高評価
- 尊敬される
- 尊重される
大事なこと
内省 - self reflection
走り出すだすのはラク
続けるのは大変
走る前に考える
好きなものは上達が早い
苦手の克服に意味はない
パターン認識が成功の秘訣
尊敬する人は誰
身近な人を挙げる人
→ 良い面を見れる人
知らない人のことは尊敬できない
- 尊敬: 人格も敬う
- 尊重: ないがしろにしない、人格は無関係
人は本質的にミーハー。有名人だと得
- 尊敬をしていなくても、知名度は価値と可換されている
- 知られる必要がある
- 有名だから成功する、成功したから有名になるわけではない
- これって循環論法?
勉強はマーケティングと同じ
キャズム (峡谷) 理論
- イノベーター(Innovators:革新者、革新的採用者)
- アーリーアダプター(Early Adopters:初期採用者、初期少数採用者)
- アーリーマジョリティ(Early Majority:前期追随者、初期少数採用者)
- レイトマジョリティ(Late Majority:後期追随者、後期多数採用者)
- ラガード(Laggards:採用遅滞者、伝統主義者)
つまり
- 知らないものを人は買わない
- ニッチにまずは進出する
- 次に横展開する
- ユニークさ
- 埋没しないことが重要
Matz がやったこと
- 東京に住まない
- 尊重してもらえる、埋没しない環境
- 下のレイヤーに力を入れる。社内ツールの開発
- 高い裁量権を持っていた
- 周囲の生産を高めた
- バブル崩壊後、社内ツールのメンテナー (閑職) になった
- イヤな仕事はなかった
- フリーソフトウェア: Ruby の開発して公開した。ユニークな存在になった
- ニッチに進出、局所的な有名人になった
- 時を超えて共通する問題、人間の性質やふるまいによって起きるコミュニティの問題を解決
どう勉強するか
パターン認識して抽象化する
- 内省 / インベントリ / 棚卸し
- 真剣に考える。しかし予想は外れる。決めたことは変えてもいい
- 未来や将来のことは考えない。それよりも自分の傾向を考えるべき
モチベーション
- 時間の使い方、それが自分にとっての優先順位を表す
- 仕事中の時間の生産性を高めて、それを勉強とするのが理想
- 短い時間で成果をあげる
- 仕事には必ずバッファを入れる。割りこみタスクが入るのはザラであるため
- 人生のバランスを考える。プライベートを犠牲にしない
アウトプット
- インプットだけでは差別化要因にならない
- 心理的障壁がある: アウトプットはしんどいし恥ずかしい
- アウトプットによる定着、体系化を行う
- クオリティは棚上げしてアウトプットを繰り返すと最適化される
- いつか人間の可塑性が起きる
- 人は置かれた環境に合わせて変化する
- 35才で損益分岐点としてマネジメントに回されることがあるが、それが楽しくなる人もいる
- 自分は固定的と思わない。ゆっくりだが環境によって変化する
基礎
コンピュータサイエンス
- 定番知識や基礎を抑える
英語
- 18億人と話せる
- タイムマシン経営。海外で流行っていることが日本で適用できる
- ガラパゴスを出る
- 語学は場数でしかない
- 完璧は目指さない
コンフォートゾーン
- 幸せな空間だけにいると成長がない
- 普段ならやらないことをすると成長機会がある
- 変化を恐れない訓練をする
- 他人は無責任である、という原則 を知っておく
誰かを見下さない
- コミュニケーションができなくなる
- 自分ことも卑下しない
質疑応答
影響を受けた本
情報収拾
アメリカで働きたい人へのアドバイス
- H1B のビザをとるのが定石。会社紹介のビザなので現地企業に認めらないといけない
- 英語で自分のスキルセット・実績をプレゼンできるようにする
- ひたすらアプリを作りまくる人が多い
最後に
自分の人生を良くすることに貪欲になった方がいい
自分は運がよかったが運がいいかはわからないので貪欲になったほうがいい